HOME > 革の基本知識 一覧> なめしの種類を知る
皮 は、たんぱく質・脂質がついた状態のため時間が経てば腐敗してしまいます。
なめすことでそれらを取り除き、コラーゲン繊維のみを残して革として使用できる状態にします。
革の用途によってなめしに使う材料・製法は大きく異なりますが、現在主流なのはタンニンなめし ・
クロームなめし ・ 混合なめし 等の製法です。
・タンニンなめし(渋なめし)タンニンは植物から抽出した植物タンニンを使用します。タンニンでなめされた革の特徴は、水をよく吸い、水分を含むと一時的に柔らかくなりますが、伸びてしまったら元に戻らないという物性もあります。表面の手触りは紙のような感触。丈夫で、使用していくといわゆる”あじ”が出る革です。しかし、新品の状態を保つのはとても大変。バッグや手帳等の小物に適しているようですが、革にはこだわりがある・素材そのものを楽しみたいという方はインテリアに挑戦してみるのも良いでしょう。 |
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・クロームなめし塩基性硫酸クロムを使用してなめします。吸水性が少なく、柔軟・伸縮に富んだ耐久性のある革に仕上がります。タンニンなめしと比較すると、加工時間を大幅に短縮できることから安価・しかも耐久性に優れるという点で、近年多く利用される製法とも言えます。しかし、環境問題を配慮し、アルミやアルデヒド等を使用しなめすことも研究されているようです。車のシート、ソファー、ジャケット、ブーツ等、様々な革製品に使用されています。 |
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・混合なめし(コンビなめし) タンニン、クロムの両方を使用したなめし剤で行う加工法です。タンニンなめし・クロームなめし両方の特性を併せ持つことから、広く利用されているようです。グローブレザー等が代表的。 |
このような加工を施したうえで、革に色をつけていくわけです。(ナチュラルレザーはこの段階で終わりです。)
ご参考になりましたでしょうか?革の特性から商品を選ぶのも良いかもしれませんね。
次は革の種類を見てみましょう。
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